中古車の売買に於いて「修復歴」のあるなしというのは、当然ながら価値(価格)に大きな差が発生します。
どんな車であっても「修復歴あり」より「修復歴無し」の車のほうが価値があることも変わりません。
ただし「修復歴により価格の下落が少ない車」と「下落が大きい車」に分かれるのも事実です。
買取のご相談を受けていると、「過去に修理をしたイコール修復歴」というご回答を受けることがあります。
実際は「フレーム等にダメージのある車…事故車」が修復歴車となります。
それでは、一般的な「修復歴」の定義とはどんなものでしょうか。
以下のパーツの一カ所でも交換や修復をしていた場合、その車は修復車となります。
逆にいえば、これらの定義外の部分を修理していたとしても、修復車にはなりません。
あるいは、レストア済みの旧車などは、事故を起こしていなくても腐食などによってフレームを修理した
場合、「フレーム修正イコール修復歴車」となったりもします。これらの車を欲しがる人の中には、「腐食による
フレーム修正なら気にならない」のような考え方もあるので、「仕上がりが良ければ売れる車・・・修復歴による減額は少なくて済む車」となることもあります。
本題に対する回答ですが
大まかな分け方をすると、
A「旧車・絶版車・希少車・希少グレード」は、修復歴のあるなしでの価値の下落幅が小さく、
B「高年式車・高額車」で有るほど、修復歴のあるなしでの価値の下落幅が大きい傾向があります。
それぞれの特徴としては
Aグループの場合、車種によって「修復歴のあるなし」よりも「記録簿のあるなし」や「元色か色替え車か」の方が価値に影響があったり、「メンテナンスが良くされている…機関のコンディションが良い車であれば、修復歴のあるなしは重要視されない」車種もあったりします。
Bグループの場合、「修復歴によって価値が下がる」というよりも、「価格を下げても売れない可能性が高い」車種もあったりします。
中古車のユーザー数が現在と比べて多かった時代は、「修復歴車を買うことでワンランク下の予算で同じ車が買える」事に期待するユーザーが多くいたわけです。
現在は中古車の潜在ユーザー数が減っていることと、ユーザーに届く情報量も増えたため、ユーザー側に取っての選択肢が広がり、「修復歴車を選ばなくても他の車を買えばよい」という傾向が考えられます。