当時のフェラーリのフラッグシップであるテスタロッサ。
フェラーリでは気筒ごとの排気量を車の名称にするのが伝統でしたが、テスタロッサは排気量からの命名ではありません。
テスタロッサとはイタリア語で「赤い頭」という意味で、12気筒フェラーリのエンジンのカムカバーが赤い結晶塗装で塗られているところから名付けられました。
12気筒フラッグシップモデルであるフェラーリテスタロッサが登場したのは、日本でバブルが始まろうとしていた1984年。
2シーターの超高級大型ミッドシップクーペで、スーパーカーブームで一世を風靡したベルリネッタボクサー(BB)シリーズの後継車として登場しました。
美しいテスタロッサのデザインを手掛けたのがピニンファリーナで、強い印象を与える革新的デザインです。
サイドインテークは先代モデルより大きくなったことで、長く広いサイドデッキを形成し、これがフェラーリテスタロッサの個性になっています。
数年前からポルシェ空冷911の中古車相場が急上昇しており、現在でもポルシェの中古車の限定モデルの多くが新車以上の買取価格になっていますが、同様に買取価格が高騰したのがフェラーリテスタロッサ・512TRから550マラネロ・575マラネロに至る12気筒モデルです。
テスタロッサの買取価格は数年前まで500万円台というのが珍しくありませんでしたが、一時期1,000万円台をオーバーしている物がほとんど、という状態まで高騰しました。
なぜこのように価格が上昇しているかというと、日本にあるテスタロッサなどのフェラーリの中古車は質の良い物が多いため、海外からの購入希望者が急増したためです。
また、日本で中古車のオークション会場に行けば、まとめ買いができるといった点も挙げられます。
このような理由でフェラーリテスタロッサをはじめとする、同年代のフェラーリは需要が高いのです。
現在、極端な高騰は一段落したものの、それでも数年前よりは明らかに高値で売却は可能です。
もしフェラーリを売却するなら、より高額で買取してくれる中古車業者を選んでください。